3人の子供たちはKLのはずれにある私立の学校、その後長男はインターナショナルスクールに移り、結局全員がインターに入学することになりました。
落ちこぼれへのサポートがない公立
子供が生まれた時には、夫はマレーシア人だしみんなが通う公立の学校で十分だと思い下見もしていたのですが、いろいろと情報収集をしていくうちに成績の悪い子はただただ落ちこぼれていくのみで救いの手が差し伸べられることはないということが分かってきました。現に、知り合いのお子さんは学校について行けずさぼりがちになっていたところに、もう来なくてよい旨のレターだ来たそうです(公立なのに!ちなみに、これは小学校最終学年とセカンダリ最終学年で行われる全国統一テストで教育省が学校同士を競わせていたため、学校も必死になって落ちこぼれには来てほしくないという事情もあるのですが・・・)。公立の小学校は基本的に午前クラスと午後クラスは先生ごと総入れ替えとなり、4年生から成績順にクラスが決まります。いろいろ聞くと、小学生から落ちこぼれクラスに入ってしまう子は、家庭に問題があったり、成長度合いに問題があったりして全体的な出席率も悪くて先生もやる気がないということでした。よい先生ほど賢い子供を受け持つと聞き、特に幼稚園でも落ちこぼれている長男にはだめだー、どうにかしなくては!と学校さがしがはじまりました。
カトリックの私立校
上の双子が小学校に入学したのは2009年ですので、かなり前ではありますが、格安のカトリックの私立小学校に入学しました。知り合いに相談して紹介してもらった学校です。たぶんKL界隈では最も安く、規模も小さい学校です、その名はSekolah Rendah Stella Maris Ampang。決め手は家からの距離、学費と「誰も取り残さない」という理念でした。場所はKL動物園の近くで学費は正しくは忘れたのですが、1カ月2万円以下でした。一クラスが30名で各学年が2クラスしかないので、全員でも360名のこじんまりした小学校で、裏山からはサルが出てくるような場所にありました。日本の公立の小学校と比べると本当に貧相な施設と設備で、まじか、、、、と思うことも多かったのですが、校長先生が生徒全員の名前を憶えていてくれたり、苦手科目の補習もあったり、まあけんかをしている子供が先生から張り飛ばされたりもありましたが全体的には良い学校だったと思います。教育省の方針がころころ変わるために、上の双子はほぼ全科目を英語で学びましたが2年下の次男はほぼ全科目がマレー語でした。とはいえ、両言語をパラレルで学べることが強みの学校だったので、次男の学年はマレー語に加えてシンガポールの英語の教科書も合わせて勉強しなくてはならず、大変そうでした。また加えて中国語が週に2回ありましたが、これは6年習っても何の役にも立ちませんでした。
ローカルインターナショナルスクール
長男は勉強が苦手でやはりこの学校でも落ちこぼれてしまい、2言語をパラレルで習っていくには限界を感じ、5年生が終わった時点でイギリス系のインタナショナルスクールに転校しました。インターとはいえ学費は安く、生徒はほとんどローカルのいわゆるローカルインターです。その名もSt. John International Schoolです。KLの中心部にある小さな学校で施設もしょぼいですが、年間の学費は30万円にも満たないカトリックの学校でした。前の私立学校もカトリックで、夫の家族も全員カトリックだったので文句なしでした。長男も苦戦はしていましたが、補習もしてもらえて友人もでき、以前よりは積極的に楽しめるようになってきました。他の保護者と話してもこの学校には満足しているなどと聞くこともあり、少しホッとしました。
しかし、インターではセカンダリーの5年生時にIGCSEという国際共通テストがあり、それなりの点数が取れないと次の学年に進むことも他の学校に移ることもできなくなるので、これが大きな心配となりました。授業は厳しくなりつつあり、長男はまた落ちこぼれつつあるとき、私に海外への仕事のオファーが来たのでこれがチャンスと手を伸ばしました。
ヨルダンのイギリス系インター
ヨルダンに赴任してからの学校は、正統派のイギリス系で先生のほとんどがイギリス人でした。最初の内は英語の補習もあり、少人数クラス制の上にアシスタントの先生が常にクラスにいるという手厚さで、特に長男はお世話になりました。その後のIGCSEに挑むにあたっては、特別に個別の教師のサポートがあり、長男も無事に何とか先に進学できるだけの成績が取れました。ここで、学費の高いインターというのは施設だけではなく、教師もよりプロとしての専門性も高く個別の支援も手厚いのだということがよくわかりました。子供たちは、最初マレーシアを離れることを泣いていやがったのですが、行ってすぐに、マレーシアの学校はく〇だったというようになりました。
またマレーシアで
3年ヨルダンで過ごしてIGCSEが終わった後、上の双子は娘がA-Level、息子がDiplomaコースに進学しています。なぜか息子(長男)は、そこでの成績がよく、やっぱりDegreeとるために進学するといってて驚いています。まだこれからどうなるかわかりませんが、とりあえず子供たちに自分で選べる進学の選択肢があることにほっとしています。
もしもやり直せるのなら
下の子が生まれて以来、私の仕事形態がいつも1年から2年の契約で、2年後の自分がどこで何をしているかも定かではなかったので、すこしでも学費を押さえる方向で過ごしてきてしまいました。しかし今考えてみれば、それまでの貯金を全部使うことになったとしても自分だけに負担がかかることになったとしても、日本人幼稚園と日本人小学校にやってやりたかったなあと思うのです。日本の教育は包括的で素晴らしいし、日本人学校というのはそのほとんどが駐在者のお子さんなので質の良い私立学校のような感じです。そして、そのあとはIBプログラムのセカンダリーと大学予備課程にやってやりたかったなあと思います。まあ、それにはたくさんのお金が必要なのですけど。
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